母船の沈没で水深200メートルの海底に取り残されたパイプライン修繕作業員達が潜水挺の中の酸素も残り少ない中で生存を賭けて奮闘する姿を描いたシチュエーションスリラー。
閉塞感や絶望感を十分感じるしシチュエーションスリラーとしてはなかなかのものです。ただストーリーに力を与える筈の登場人物達のそれぞれの背景が魅力があまり感じられず盛り上がりに欠けます。
場を繋ぐためのそれぞれの心の闇の吐き出し合戦も個人的にはイマイチ。極限状態になって幻覚を見てしまうのは分かるんですが、演出がハッキリし過ぎかなともうちょっと暈し気味でも良かったかなと思います。
それでもベテラン潜水の覚悟には胸が熱くなりますし、全体に漂う息苦しさは流石と言った所です。個人的にはシチュエーションスリラーというよりは人間ドラマといった感じですが悪くはなかったです。