一人旅

スランバー・パーティー大虐殺の一人旅のレビュー・感想・評価

3.0
エイミー・ホールデン・ジョーンズ監督作。

B級映画の帝王ロジャー・コーマンが製作し、女性監督のエイミー・ホールデン・ジョーンズが演出した80年代スラッシャー映画の隠れた佳作で、パジャマ女子会を開いた呑気な女子高生たちを猟奇殺人鬼が襲撃します。

両親が留守になった週末、高校3年生のヒロイン:トリッシュはバスケ部のチームメイトを誘って自宅でパジャマ女子会を開催するが、そんな中、近くの精神病院を脱走した猟奇殺人鬼が自宅に侵入してきて…というスラッシャー映画で、『ハロウィン』(1978)や『バーニング』(1981)等に連なるオーソドックスな殺人鬼モノとなっています。

殺人鬼の凶器が電動ドリルという設定はアベル・フェラーラの『ドリラー・キラー』(1979)をお手本にしていますが、本作はコーマン印の王道B級映画なので、お約束のエログロが盛り沢山な内容となっています。ヒロインたちのシャワーシーン(おっぱい丸見え)等、男性鑑賞者の目に優しいお色気ショットが満載ですし、殺人鬼による電動ドリルでの処刑シークエンスも文字通り出血大サービスの凄惨なグロ描写(とは言いつつも80年代なので全体的にマイルド)で(おっぱいに夢中な)観客の恐怖と緊張を一気に高めてくれます。

B級映画を中心に量産され尽くされた殺人鬼スラッシャー物の中でも割と出来のいい方の作品で、80分にも満たないコンパクトなボリュームにエンタメ映画の醍醐味を凝縮させた超効率重視の快作であります。
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