HiromiA

おかしなおかしな大冒険のHiromiAのレビュー・感想・評価

おかしなおかしな大冒険(1973年製作の映画)
3.5
はでなアクションと肉体美を見せつけるスパイのボブと艶やかな女スパイのタチアナ、くたびれた作家フランソワと質素な女子大生クリスティーヌ。ベルモンドとジャクリーン・ビセットの冒険活劇映画と裏町恋愛映画を二つ合わせて見せてもらった感じのするお得な映画でした。しかし劇中でクリスティーヌが感じるように、なぜにこの内容のない冒険活劇物語が人気作品となったのか。編集者あるいは出版社のプロモーションだったのかな。息子からいつになったら本物の文章を書くんだと問われても生活のためだからと言い放つフランソワは、いつか「本物」を書くことができるんだろうか。編集長へのあの仕打ちでは次回作の依頼はこないかも。逆境に陥ればもしかしたらいい作品を書いちゃうかもね。まあそれを期待しましょう。それにしても妄想で仕上がった冒険活劇のハチャメチャさやそこかしこに挿入されるパロディには笑わせられましたし、アカプルコとパリの明暗も面白かった。
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