結婚45周年を迎える夫婦のもとに、行方不明になっていた夫の元カノの遺体が見つかったという手紙が来るお話
よくあるミニマムなヒューマンドラマかと思いきや各所で挟み込まれるホラー的な演出が引っ掛かり、その違和感は主人公である妻の心情と同調するようなとりとめのない不信感を生み出していく...
とにかくホラー/スリラー的演出の使い方がかなり上手く、特にプロジェクターの場面はに素晴らしいショットで最高。妻と対比するように映し出される元カノの姿、ページを送る際の一瞬だけ暗くなり再び妻の顔が照らされるあの瞬間......
『異人たち』では結構直接的なホラー演出を用いていた印象があったけど、本作では間接的に心がザワザワするようなホラー演出が適度に、しかし鮮烈に用いられていてなかなか良かった。
そしてラストが神がかっていて思わず声が出た。凄すぎる...
