韓国版ハーメルンの笛吹き男。
原典そのものがドイツ伝承の暗黒童話。
それに韓国の土俗信仰を加えたら陰惨で村社会の暗部が描かれたダークファンタジーに。
前半は隠れ里の村に主人公の楽士と息子が迷い込み、ネズミ駆除迄は長閑な展開。
排他的で秘密があるのを察しつつ、ほのぼのしたエピが続く。楽士が少しバカだけど善人でのび太似の息子も父親想いのいい親子。
後半はネズミ駆除後の村長の約束反古と笛吹き男の知られた復讐が為される。
流石韓国版容赦ない。らい病(ハンセン病)差別・隔離の村社会の悍ましさを絡めた演出。
この差別は韓国に限らず日本でもあったので他人事でも無い。
生きたまま焼かれる巫女の顔や、ネズミの大群に骨も残さず血溜まりだけという絵面も宜しく、あの善良な父親がここまで冷血に堕ちるものかと後味の悪い闇童話だった。
ショックシーンは控え目だけど子供に対する残酷描写が地雷のかたは結末がダメかも知れません。