クリント・イーストウッドを監督に据え、トム・ハンクス主演となかなかに華やかな布陣ながら、作品進行自体はわりと地味。
お金がかかってないとは言わない。製作費6千万ドル=本日時点の為替で94億円。日本映画の平均は約3.5億円ですって、奥さん。笑っちゃうわね。
んで、何にそんなに使ったのかなと。イーストウッドのこだわりでエアバスは本物を購入…え、あれ本物かょ。救助ボートも実際に使用したもの、出演者も本人役多数。IMAXでの撮影。めっちゃ再現追及したオタク映画。
しかし、さすがです。アクシデントそのもの以外では動的要素の少ないこの案件を、ここまで盛り上がる感動作に仕上げるスキルの高さ🧐
実際には事故調査委員会の面々はそんな悪者でもなく、淡々と原因解明の調査に徹していたらしいので、この辺をアレンジして機長とシンクロしている観客を不安から一転最終局面で歓喜させるところがニクい。
だらりと長くもなく、うまくまとまって本当に面白い作品だった。
トム・ハンクスの安定感といったら。一体いつからトム・ハンクスはトム・ハンクスになったんだろうか。スプラッシュとかビッグの頃はまさかこうなるとは…。
