奇跡なんかじゃない(-ω-)
アメリカンスナイパーに続き今作でも実在の「英雄」と呼ばれた男にスポットを当て、偉業を成し遂げた者だけが知る苦悩や不安をリアルに再現したイーストウッド監督。御年86歳だなんて凄すぎます。
物語としては不時着事故後の国家空輸安全委員会による机上の空論に始まりコンピューターのシミュレーション等を通して、サリー機長の咄嗟の決断は正しかったのか、そして彼は155人の命を救った英雄なのかそれとも乗客を危険に晒した容疑者なのかという真実が明かされる。
しかし無駄を一切省きこれほど厚みのある話を90分少々に凝縮したイーストウッド監督には頭が下がります。
トム・ハンクスもキャプテンやらせたら右に出る者はいませんね(キャプテン・フィリップスも良かったよね。)
サリー機長が操縦していたことは奇跡かもしれないが、全員が無事だったという結果は奇跡じゃない。熟練した機長の判断とそれに応えた副機長、ハドソン川にいたフェリーや沿岸警備隊の迅速な救助、彼等の力が合わさって起こったこれは事実なんだと感じた次第です。