こまち

リップヴァンウィンクルの花嫁のこまちのレビュー・感想・評価

5.0
3時間もあるうえに、晴れてるのか曇ってるのか雨が降るのか分からない曖昧な天気みたいな雰囲気で途中でしんどくなりそうだった。
でも、それだけ引きこまれるし、見終わった後は不思議ととてつもない爽快感を感じる。この奥深さと爽やかさをもう一度味わいたくて何度も見たくなる。

黒木華の絶妙なフニャフニャ感と綾野剛のミステリアスかつクールな雰囲気がとてもよかった。
七海のこの嘘のような生々しい日々は何だったのか、綾野剛演じる安室は一体何者なのか、何がしたかったのか…

人生って流れなのかなとか考えてしまう。色んな流れに呑まれながら急流になったりせきとめられたり澱んだりして、最後の爽快感は透き通って穏やかな瑞々しい水の流れへと変わったよう。

余韻がすごくて考えさせられる映画だった。今まで見た映画の中でも強く印象に残っている。
こまち

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