このレビューはネタバレを含みます
ジュラシック・パークは僕が映画オタクになったきっかけの作品。
シリーズ全体を通してのスタンスは以下のような感じ。
ジュラシック・パーク→全映画の中で一番好き
ロスト・ワールド→まぁまぁ好き
ジュラシック・パーク3→好き
ジュラシック・ワールド→あまり好きじゃない
上記のようなスタンスで観た今回の『ジュラシック・ワールド 炎の王国』だが、結論を言うと大満足な作品だった。
前作で僕が好きじゃなかった点は、
・学者が主役じゃなくなったことで、『生命』というものに対しての学術的な視点が減った。
・インドミナス・レックスの登場により、『恐竜映画』というよりは『モンスター映画』としての側面が強くなった。
・社会、科学への皮肉まじりの警鐘というテーマが薄れ、単なるアドベンチャー映画になってしまった。
今回は前作で好きになれなかった点をより補強するような構成ではあるものの、『生命は道を見つけ出す』という、原作も含めたシリーズ全体の大きなテーマに一つの答えを出した堂々たる作品だと思った。
その証拠にシリーズ通してのキーパーソンとも言えるイアン・マルカム博士を冒頭とラストに登場させ、印象的な台詞を残させてシリーズ全体を締め括ることに成功している。
今までクソみたいな人間たちの勝手な行動のために、散々なめにあってきた恐竜たち。
その恐竜たちがようやく自由を手にし、悠々と世界を闊歩し、自由に生存競争をしていくラストシーンでは正直涙が溢れてしまった・・・。
世界はあるべき姿に帰り、人間はその中でどう生きていくのか、それとも滅びゆくのか・・・。
たぶん続編は作られるだろうが、正直、ファンとしてはこれでシリーズを終えても良いと感じるくらいの気持ちになってしまった。
作品によって良し悪しの差が激しいシリーズではあったが、ファンとしてシリーズをずっと追い続けてきて本当に良かった。
そう思える作品だった。