小沼勝×谷ナオミのタッグ作だが、単純なＳＭ作品ではない（男の側の責め方とゆーのは多分にサディスティックではあるものの）。父母・そして弟と家族から全方位で寄生されるおねーさんを演じる谷ナオミは、一見は健気でしっかりした女性にも見えるもののそこはロマンポルノ、ちょっと妙な「癖」があり…と、まず風変わりながらお話の内容の方を結構しっかりつくってある系統だと言えるし、濡れ場も濡れ場でかなりマニアック（高度）な、全体としては間違い無く「玄人・上級者向け」という感じのロマンポルノかと。
ただ、こーいうちょっとアレな家族（人々）を描くにはロマンポルノつーのは正に持って来いのフォーマットだし、奇妙奇天烈な彼らのお話の方からして個人的にはまずかなり面白く観れましたですよ。加えて、濡れ場自体は前述どおりマニアックな（＝どストレートに扇情的とも言えない）ものの、その奥ゆかしい艶やかさは流石の谷ナオミで実に「オツ」な味わいが感じ取れましたですね。ラストなんかのセクシーぶりは中々に絶品でしたっす（あのシーンを撮るためにヤクザのエキストラを大勢雇った、つーのはチョイ笑えますケドね）。普通の映画に飽きたアナタに是非。
