ゆっきー

妻三人 狂乱の夜のゆっきーのレビュー・感想・評価

妻三人 狂乱の夜(1972年製作の映画)
3.5
なかなか笑えるブラックコメディで、お話はキム・ギヨン『下女』であるし、ノリも近い。女中の原英美がブサイクなのだが、異様な存在感を発揮している。
長男とやってる所を女主人の二条朱実に見られるシーンではウルマー『恐怖のまわり道』のアン・サヴェージばりの上半身起き上がりを見せる笑
湯船に入った長男にすがりつくべくジャンプで湯船に飛び込んだり、風呂から部屋に引き換える時の、ハンドバッグを肩に引っ掛ける所作であったり、完全に運動の映画。見事。
3人の女たちが主人と長男を見送ったあとの髪をかきあげる仕草×3にも笑ってしまう。

屋上のシーツのシーンであったり、全体的に白を基調とした絵作りをしており、これは『花芯の誘い』にも共通する。
そういえば、『柔肌色くらべ』同様ステーキを食べるシーンが印象的に撮られており、小沼勝とステーキとの関係というのは確かにありそうだ。
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