まだバッドと名乗る前のオスカー・ベティカー監督作。とにかく画面に映る情報量がえげつない。執拗に繰り返される手元のショットでもはや人物の顔を映す必要すら無くなり、説話上あるべきカットすら削られていく速度。「12」という数が精神異常の表現に使われるのだが、ひたすら"12" だけを捉えていくパンには失笑してしまった。脚本よりもスモークや警察署の顔通しなど、シチュエーションの選出が見事。

昨日観たTメンと全く同じシーンあって焦った。

確信犯的に真っ暗過ぎで反則気味なんだけど、犯行そのものを全く見せることなくバシバシ死んでいく陪審員は呪いでしかない。

ピージャク殺されてた。

初期のノワール、というかサイコサスペンスで後期の超絶編集こそ見れないもののオモロイ。
とある事件で冤罪を着せた陪審員達が謎の事故死をしていくというお話。
主人公の記者が『Tメン』ばりのサウナ燻り殺しされそうになる場面、犯人の首吊り人形コレクションの影が部屋の壁に映る場面など中々良かった。