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ミッション:インポッシブル/フォールアウトのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

4.7
IMF(Impossible Mission Force、不可能作戦部隊)のエージェントのイーサン・ハント(トム・クルーズ)と陽気なメカニック担当のベンジー(サイモン・ペッグ)と凄腕ハッカーのルーサー(ヴィング・レイムス)は、盗まれた3つのプルトニウムの回収を⽬前にしていた。
だが、突如現れた何者かの策略でルーサーの命が危険にさらされ、その最中にプルトニウムを奪われてしまう。
イーサンとIMFチームは、プルトニウムを再び奪い返し、複数の都市の“同時核爆発を未然に防ぐ新たなミッション”を受ける。
この事件の裏側には、シンジケートの⽣き残り勢⼒が結成したアポストル(神の使徒)が関連しており、⼿がかりはジョン・ラークという正体不明の男の名前と彼が接触するホワイト・ウィドウと呼ばれる謎めいた⼥(ヴァネッサ・カービー)の存在のみ。
だが今回のミッションに対しイーサンの動きを不服とするCIAは、敏腕エージェントのオーガスト・ウォーカー(ヘンリー・カヴィル)を監視役に同⾏させることを条件とした。
イーサンはホワイト・ウィドウの信頼とプルトニウムを得るため、やむなく収監中の敵“ソロモン・レーン”の脱⾛に⼿を貸すが、その影響で味⽅の⼥スパイ、イルサ(レベッカ・ファガーソン)と対⽴してしまう。
⼀⽅、同⾏するウォーカーはイーサンへの疑惑を深め、2⼈はやがて対決の時を迎える。やがてタイムリミットが刻⼀刻と迫る絶体絶命の中で、チームの仲間や愛する妻ジュリアの命まで危険にさらされる等、いくつものフォールアウト(影響)がイーサン・ハントに降りかかる。
果たしてイーサンたちは、核同時爆発テロを防ぐことが出来るか?
「ミッション・インポッシブル」シリーズ第6作。
今まで生身のアクションしかも人間の限界に挑戦するアクションにこだわってきたシリーズだが、今回は香港映画張りに「一歩間違えたら死ぬ」体張り過ぎなアクションの連続。空気がほとんどない成層圏近くからのヘイロージャンプ、敵を追うためビルの間を跳び移る(しかもトム・クルーズが足首を骨折したカットをそのまま使っている!)、山々の尾根をすり抜けながらヘリコプター同士のハイスピードチェイス、崖っぷちに垂れ下がったロープにぶら下がりながらの大格闘(魁!男塾!か?)など、無茶し過ぎにもほどがあるアクションが満載。
アクションだけでなく、イーサンの仲間たちを任務のために犠牲にすることが出来ない優しさが、任務において窮地に落ちる原因になったり、厳しい選択を迫られる苦悩、元妻のジュリアに対する深い思いやり、イルサに対する優しさなど、イーサンの人間性を掘り下げたヒューマンドラマが、ルーサーがイルサにイーサンのことを語るシーンなどで深く描かれる。
イーサンたちのお目付け役として任務に参加するウォーカー、プルトニウムを餌にイーサンを翻弄するホワイト・ウィドゥなど、表と裏の顔を使い分けて裏切り出し抜く諜報戦のスリリングなサスペンス。
最後まで文字通り、息つく暇なしの傑作スパイサスペンスアクション映画。
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