深獣九

貞子vs伽椰子の深獣九のレビュー・感想・評価

貞子vs伽椰子(2016年製作の映画)
3.5
貞子と伽椰子をぶつけて呪いを祓おうと思った経蔵が一等賞。

日本のモキュメンタリーを牽引する白石晃士監督が、Jホラーの二大主演女優を起用した低予算超大作😆。
低予算ながらも『リング』パートと『呪怨』パートをきちんと描きつつ、物語が破綻しないようきっちりと辻褄を合わせ、さらに映画としての質も担保するという(つまり面白い)、すごい作品なのだ。

主演女優のふたりをはじめ、個性的な登場人物ばかりで終始楽しく観ていられる。特に、悪魔祓いの常盤経蔵と珠緒のコンビは絶大な人気を誇り、スピンオフまで望まれるほど。キャラ作りに手を抜かない、白石監督ならではである。
とはいえ、怖いところはしっかり怖いので、一歩間違えばコントになりかねない素材を、最高の技でホラーに仕上げている。

鑑賞は「マツヲの『horror file』」特別企画の同時鑑賞会で。白石監督の解説付き鑑賞という、ファンにとってはお宝でしかないイベント。監督の裏話が面白すぎて、映画に集中できなかった😁。
特に監督の推しシーンに驚いたり、撮影の苦労や製作予算のことなど興味深い話ばかりで、いつまでも聴いていたかった。映画は翌日観直しました👍

本筋のレビューとは外れるが、スタッフのトークショーは本当に面白い。最新作『戦慄怪奇ワールド コワすぎ!』の先行上映会は白石監督がご登壇されるが、チケットは即完売だった。残念。今後も推し監督のトークショーはチェックしていきたい。

白石晃士ファンなら『貞子 vs 伽椰子』も観て損なし。
深獣九

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