このレビューはネタバレを含みます
SF的なギミックが話を動かしてはいるものの、そこの作り込みに関しては割と大味であり、文系の感性と文法で作られた映画と感じる。
決してそれは短所ではなく(設定にこだわる人には合わないかもしれないが)、内容の情緒性と映像美が完璧にマッチして、非常に気持ちの良い映画だった。
主人公カップルも基本的に真っ直ぐな子たちで嫌味がなく、観ていてほぼノンストレス。
口噛み酒のくだりはオジサンによる拗らせフェチシズムを感じないでもなかったが、ご愛嬌の範疇。
基本的に恋愛映画には興味がないのだけど、片割れ時にだけふたりが巡り会えたシーンはあまりのロマンチックさに胸が震えた。