やはりいつものことだった。
川村元気が、仕掛ける作品群は、全てにおいて本質的な中身は限り無くゼロに近い。最近なら、
『世界から猫が消えたなら』もそう。
フィクションにもかかわらず、SFなのに、どうしても現実と結びつけようとする。そこにエゴを感じるのだ。
スピリチュアルな世界がどうしても好きらしく、今作も奇天烈な設定を、御涙頂戴に持っていこうとする。
自分の世界観を押し付けるのは、もう止めにして貰いたい。
本当に東宝のやり方は目に余る。宣伝と曲のタイアップのチカラで、グイグイ煽り、結果、心に何も残らない作品をヒットまで持っていこうとする。観終わった後のガッカリ感がどれ程のものか。
何となく雰囲気でヒットメーカー等と呼ばれ、周囲から持ち上げられて、またその周囲もその作られた “ヒットメーカー” にすがってヒットを狙おうとする。。
こんな作品ばかりがヒットするようでは、邦画界はまた下落する日も近い。
もっと良い作品を作ろうよ。
もっと良い作品をちゃんと評価しようよ。
でないと、本当に大切なモノや忘れてはいけない事が、風化した世の中になってしまう。
何となく雰囲気のPはもう要らない。凄味のある、本物たちの産みだす、怪作に巡り会いたい。