君の名は。のすだ(ナードマグネット)のネタバレレビュー・内容・結末

Twitterで何人かから「心のキレイな若い人なら感動できるらしい」と言われたのはさすがにカチンときたぞ！！！どうせおれは心の醜いおっさんだよ！！！！

まあでも前半の入れ替わりコメディ部分は楽しかったし、事の真相が明らかになった時は衝撃でゾワッとしましたよ。しかしそれ以降の展開にどうも乗り切れず、振り落とされてしまいました。物語が心を追い越したんだ〜♪

というのも、この映画のクライマックスって「瀧と三葉の恋愛がどうなるのか！？」というのと「彗星の被害から町のみんなを救えるのか！？」という２つの軸で盛り上がっていくわけなんですが、どちらの要素も中途半端に思えて仕方がなかったんです。

まず恋愛に関しては、瀧と三葉はずっと互いに入れ替わってただけで一度も会ってなくて、スマホの日記アプリだけでやりとりしてるっていう異常な状況なわけだから、そのやりとりの描写にもうちょっとじっくり時間を割いて「あっ、なんか好きになってきたかも…？」っていう瞬間を確実に見せるべきだったと思うんですよ。少なくとも奥寺先輩とのデートシーンの前にそれが一箇所でもあれば、三葉の涙とか先輩の言葉がより効いてくるわけで。お互いが惹かれ合ってく過程があんまりちゃんと描かれないから、あそこでいきなり「すきだ」とかやられても全然ピンと来ないんですよ！お前ら町滅びる瀬戸際に何しとんねん！ていうか書いてる時に見えるやろそんなもん！
で、「大災害からみんなを救うぞ！」という話に関しては、三葉と父親との関係性とかてっしーのキャラ設定とかが重要になってくるんですけど、その辺もすごくアッサリとしか描かれない。恋愛云々はひとまず後回しにして、まずは町のみんなの救出を本気出して描いた方が燃えるし感動すると思うんです。この国に住んでる人なら特に。
そもそも恋愛を話の主軸にするのなら、あんな壮絶な大災害にする必要ある？とまで思ってしまった。もっと小さな事故で死んでた、とかじゃだめ？絵的に地味ですかね？だって町がひとつ消えるほどの大事件、たった３年で忘れるかね？

あと作品のタイトルにもあんまり意味があるとは思えませんでした！ただの記憶力の問題じゃねえかよ！どっちの名前も観客は最初っから知ってるよ！『千と千尋の神隠し』のクライマックスの方がよっぽど『君の名は。』だよ！！！！

とまあこんなことを見終わってから３日間くらいずっと考えてたので、結果的にはめちゃめちゃ楽しんでしまっているんですけどね。
「おれの考えた理想的な『君の名は。』のシナリオ」とかめっちゃ語りたいので、誰か飲みに行きませんか。