HidekiIshimoto

君の名は。のHidekiIshimotoのレビュー・感想・評価

君の名は。(2016年製作の映画)
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これは細部までとても良くできた造花。自然の花々は枯れ果てた場所に造られた造花。仕方がない本物の花が咲ける土や水はほとんどないのだから。うす汚いはずのコンクリートと澄んだ湖が同じ質感とかがやきで描いてある。死滅をもたらす流星も不吉のカケラもないキラキラ。そんな造花を美の理想と見るか埋めあわせとしての嘘と見るかはそれぞれの事として、わずかに残る本物の花が毟り尽くされない為にも人口抑制の為にもこんな造花が必要なんだろう。必要ゆえの大ヒット作。