KaZui

何者のKaZuiのレビュー・感想・評価

何者(2016年製作の映画)
3.2
💬原作は、朝井リョウによる同名小説。原作未読。就職活動中の5人の大学生は、「就活対策本部」と称した部屋に定期的に集まることになる。集まるのは、演劇サークルの元脚本家で分析が得意な二宮拓人(演:佐藤健)、二宮のルームメイトで元バンドマンの明るい男・神谷光太郎(演:菅田将暉)、二宮の片想い相手で、アメリカでインターンを経験した田名部瑞月(演:有村架純)、二宮の部屋の上の階に住む大学生で就職活動への意識が高い小早川理香(演:二階堂ふみ)、小早川の彼氏で彼女と同棲している宮本隆良(演:岡田将生)。5人は就職活動の状況を話し合い、対策を練り、互いを励ましたりしていく。就職活動中に変化する友情や恋模様を描きつつ、その裏ではある裏切りが起こる。レビュー現在(2020年8月9日)、大学4年生で就職活動を終えた身としては、「リクナビ」の活用や、合同説明会への参加、面接の描写など就活のあるあるネタが多く共感できる部分もある。ただ、この物語の核である「裏切り」の部分に関していえば、特に驚きもなく、残念だった。映画としては描写のしすぎだと思う。もともとの原作は行間で匂わすタイプかもしれないため、小説で読むとまた違ったのかもしれない。そもそも私自身が就職活動にあまり苦労せず、第1志望の企業から内定をいただいたこと、友人もそれぞれ就職を決め、互いに焦りや嫉妬を抱かなかったことは、この作品にハマれなかった要因のひとつかもしれない。また、単純に、二宮の性格の悪さや薄っぺらさは、「検索履歴」のシーン以前から感じていたため、驚きというよりは納得に近く、それまでの物語を覆すほどの描写だとは思えなかった。

初鑑賞:2020年8月9日
鑑賞方法:動画配信サービス(Netflix)
2020年186本目。
8月7本目。

🗣主に原作小説の評判を聞いていたので、就職活動中は観たくないな、と思って避けていました。無事に内定をもらい、就職活動が終わったため鑑賞。リクナビや合説などの就活あるあるは感じられましたが、こと人間関係の描写においては、そもそもの繋がりが薄すぎて共感できる点がありませんでした。
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