けまろう

KUBO/クボ 二本の弦の秘密のけまろうのネタバレレビュー・内容・結末

KUBO/クボ 二本の弦の秘密(2016年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

『KUBO』鑑賞。スタジオライカの前作『コララインとボタンの魔女』が面白すぎたので、期待を大にしての鑑賞。個人的にはコララインの方が好みだけど、クボも非常に面白かった!日本の偏ったイメージには疑問が多かったけど、解説を見ると監督の中の「日本」のイメージであるらしいので納得。彼は宮崎駿をリスペクトしており、宮崎の作る作品もまた「ヨーロッパ的」であることが多分にある。そして、恐らくそれは海外の人には違和感となって現れているのかなと感じた。
クボの母は元々月の世界の人で、月の帝を父に持ち地球の多くの侍を手にかけてきたが、ハンゾウと出会い結ばれることで人の温もりを知りクボを授かった。しかし、クボは祖父である月の帝にその眼球を狙われ、父の犠牲によって日本の辺境に母と身を隠すことに。月の帝が回収にやってくるシナリオはかぐや姫の変形?最後月の迎えがきたことで人の心を失ってしまったジブリの『かぐや姫』の影響も受けているのかなと感じた。実際クボの叔母たちは人の心を持たない冷徹な月人として描かれている。
猿とクワガタになった両親の元で強くなったクボ。想い出は強く、命尽きた後も永遠に後世に生き続けるという結論は少年漫画のようで好み。しかし、月の帝が変身した古代魚のデザインすごかったな。あの姿こそ旧態然とした過去の偶像で、その偶像に打ち勝ちクボは新しい時代を切り開いていく。
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