けんけん3号

神様メールのけんけん3号のレビュー・感想・評価

神様メール(2015年製作の映画)
3.5
ポエムを映像化したような不思議な作品。どことなくPOPな雰囲気が漂うんだけどダークで以外に残酷でストレート。そして設定が面白い。神様がとんだゲス野郎。全ての創造物は神様がPCで製作。しかも人間が不快、嫌に思うことも全部神様の仕業という始末。それぞれの人生を生きている最中の人類がいきなりの余命宣告をされるという、なかなか凄い展開になる。余命宣告された人々を俯瞰で見ると幸せじゃない人の多さにちょっとへこむ。その時、人は何を思うのか?余命が短い人は特に切ない。新しい聖書の為に使徒が6人選ばれるが、やはりあまり幸せではない。エアに諭され、悔いのないようになっていくのは、せめてもの救いかな。カトリーヌ・ドヌーヴだけは、あれでいいのか?と思うが…。その人のテーマソングがあるのは面白かった。この感じはなんとなく理解出来るしね。ラストはなんとか爽快になるし、フワッとした空気感が残る。エンドロールはPOPな絵本のようで可愛らしい感じだった。なかなかこういうセンスの作品はないので、一度鑑賞してもいい作品。好き嫌いはあるけどね…。