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神様メールのmitoのレビュー・感想・評価

神様メール(2015年製作の映画)
4.0
6年ぶりのジャコ・ヴァン・ドルマル最新作。

神様は実はブリュッセルに住んでいて、パソコンで世界を制御している。
子供達は奇跡を起こせるけど自分はパソコンが無ければ何も出来ない無能。人間は自分の憂さ晴らしの為に作り上げたもので自分が期限の悪い時に彼らに嫌がらせをするのが日課。
父親に嫌気が差した娘のエアは、自分の兄貴JCと同じく父親から独立して、信仰される立場となり”新・新約聖書”を作るべく、人間の世界へ旅立つ。

前評判は聞いていたけど、確かにキリスト教圏では物議を醸しそうな内容。ある意味、無神論者が多い日本こそ素直に楽しめる内容とも言える。
まあ、逆にキリスト教ネタとかに対して、深い意味を捉えられないという欠点もあるけど…。

結構、ぎりぎりまでドルマル監督作品だと知らなかった。
ドルマル監督と言えば、未だ数作品しか発表していないのに、名監督の肩書きを手中に収めた監督。
前作、ミスター・ノーバディは映画として上手い部類ではなかったけど、自分の中では非常に強烈な印象が残っている作品。

正直、この映画の設定が個人的にドンピシャ過ぎて、観ていて幸せだった。神様は一次元上のフィールドにいるだけで、人類と殆ど変わらなくて…てというのが、自分の中でよく考える設定なので、他人事に思えない。

兎に角、神様に対して皮肉と毒を散々吐きまくって、笑いを生み、
最後は本当に新たな現代版の神様を作っちゃおうというとんでもない作品。
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