知桃

湾生回家の知桃のレビュー・感想・評価

湾生回家(2015年製作の映画)
4.3
本当に素晴らしかった。
アジアと日本を繋ぐ映画祭のオープニングに相応しい作品。

日本統治の善と悪、両方に触れながらも映画の視点はあくまで民の目線。
台湾で生まれ育ち、日本を知らない日本人が戦後半強制的に本土へ帰国させられ思うのは、台湾への郷愁。

幼馴染みは台湾人。
60年の時を経ても日本語を忘れず、一目見ただけで名前を当て笑い合える友だち。

紛れもなく、故郷は台湾。

そして、台湾に残らざるを得なかった人たちの家族への思い。
思慕と諦感。
60年以上経って再び繋がる母と子の絆。
繋げるのは現代を生きる見知らぬ台湾人と日本人。

冒頭から、涙。

大切なメッセージがたくさん詰まった作品でした。
観て良かった。
知桃

知桃