ダメ男の往生際の悪さと、家族の優しい会話を観る映画。
離婚して、仕事もテキトー、放っているくせに夢を捨て切れないダメ男の物語。
この笑いの質はどうやって生み出されたんだろう、って初っ端から唸ってしまいました。カルピスを凍らせたヤツの件で。そして、その絶妙な質の笑いが最後まで続くんですよ。家族を見つめている時に発生するような笑いです。
そんな笑いにダメ男の悲しさが割り込んできます。ダメ男の1人として、主人公の代わりに何度も謝りましたよ、別れた妻や息子、そしてお母さんに。ヒトゴトとは全く思えませんでしたから。
この映画は、ダメ男のお母さんの物語でもあると思います。息子の悪い癖を見抜いていながらも、ひいき目に見てしまう。理性的でありながら、親バカになってしまう。そういう母親の姿がダメ・バカ息子としては一番ツライです。
全ての中年ダメ男が観るべき映画だと思います。
そして、女性のみなさんにお伝えします。たいていの男はこの映画のダメ男と同んなじです。期待はせずに、でも甘やかさないようにしてあげてください。
