このレビューはネタバレを含みます
人生初の試写会参加が
この映画で良かった。
しかもそれは偶然友人に誘ってもらったから行けたってところにも、何かを感じる。
息をするのを忘れる映画。
視覚的な意味で、こんなに美しい戦争映画は初めて観た。
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日本の戦争映画は、少なからず「死ぬ覚悟をする」シーンが多いと思うけど、
この映画は本当の意味で「生きる事を諦めない」美しさも感じた。
戦争の渦中にいれば、
常に危機的状況。
そんな状況から”逃げる”ことは
決して悲観的なことではない。
むしろ、その行為は
文字通り”生きる事を諦めない”ことであり、次に訪れる希望を迎えにいく為の行為とも捉えられる。
その希望に何度跳ね除けられても、
正道を進み続ければ、いつか報われる。
そう信じるしかない。
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この映画には、「船」と「飛行機」が主要なシーンで登場する。
映画の中では、まさに「命を運ぶもの」として。
「船」は「飛行機」に何度も沈没させられるけど、その度に少年達はそこから脱出する。
船が”運命”だとしたら、
それに抗ってるように映った。
ともなると運命には抗うべきものなのか?と疑問が生まれるが、きっとそうではない。
「運命にすがるな。」という気がした。
生き延びた人は「船の中は安全」と考えていなかった。いつ何が起こるかわからない事を前提に脱出口を意識していた。
「生き延びる」という唯一にして最もシンプルな目的を持った人間が行っていた行動は、「自ら考え続ける」ことだったように思えた。
この態度は、どんな時代でも言えることなんじゃないかって気がした。
だから改めて、仕事でも
「言われた事に素直に躍起になる」
だけじゃなくて、
「言われた事をすれば絶対安心なんてあり得なくて、疑問を持って自分で考えて、最適な準備と行動をする」
って事を再度意識してみようと思う。
この教訓は、
この映画を観たら一発で思い出せるだろうから、多分、また観ることになるなあ。