ジャンルをつけるなら戦争ものというより、スリラーに近い。
シチュエーションは戦争ものだけど、「若者たちは無事に戦場から帰れるのか」というところが観客を惹き付ける。
オープニングからひたすら逃げる。
喋らず逃げる。
名前もなかなか分からない。
主役じゃないのか?と勘繰ってしまうくらい。
終始なり続けるBGMはメトロノームのような音。もしくは時計の針の音。
命の危機が迫っている事を聴覚で観客を煽る。
クイズで残り時間が少なくてテンパる原因のアレと同じ。
映像に関しては一つ気になる事があり、視点によってか色味がやたらと違う。意図的なのか…??
また、同じ場所にもかかわらずカットによって空の色が大きく異なっている。
僕の中では「思ってたより面白くない」というのが本音。スリリングな描写も革新性は無かったし、心理描写もさほど深くない。
でも終盤の小舟でのやり取りに救われた。(救出したパイロットと少年の会話)
二度似たシーンがあったが何かを理解した少年の対応に、未来ある子どもと育ててきた父親の関係を感じた。
この映画の本当に伝えたかった事が分かればもっと良いスコアになったと思う。(何でもそうだけど、楽しかったとかつまらなかったっていうのは自分の中の理解力の問題。)
浅はかだけど、超絶ブラック企業から逃げる人たちみたいだなぁと思いながら観てました。