keisukekuzuya

ダンケルクのkeisukekuzuyaのレビュー・感想・評価

ダンケルク(2017年製作の映画)
4.0
本作を観て、昔、風立ちぬのドキュメンタリーで宮崎駿監督が「群衆を描く時は一人一人が違う動きをしていなくちゃいけない」と、うろ覚えだけどそんなことを言っていたのを思い出した。
アニメならまだしも、実写映画においてそれは当たり前のことなんだけど、実際の戦争を体験したことのないはずの多くの人が、口を揃えて本作を"リアル"と賞賛するのは、このあたり前のことが丁寧に出来ているからだと思う。

スクリーンに映る全ての兵隊が"必死"なのだ。表情が分からずとも伝わる必死さ。なんとしてでも生にしがみつく必死さ。
これに超美麗な映像と、重厚なサウンドが加わり、さらには陸・海・空をそれぞれ別のタイムラインで描くことで、(おそらく)無駄な状況説明のセリフなどが省かれており、もう没入感がハンパじゃない。

強いて不満点を挙げるなら、ドッグファイトのシーンが長かったこと。
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