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映画 聲の形のssiのレビュー・感想・評価

映画 聲の形(2016年製作の映画)
4.6
2024年 158本目
劇場 47本目

『人は醜く、それでいて美しい。』

物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0

山田尚子監督の代表作。当時はあんましだった記憶なのだけど、8年ぶりに観たらびっくり、こんなにも素晴らしい作品だったか。俺も少しは大人になったことなのか。

他人を理解することは至難の業、自分自身ですら理解することは難しい。人にはそれぞれの形があり、聲を聞いてみない限り、その人の心に近づくことはできない。様々なキャラクターが登場する本作だが、どのキャラクターも人間らしさに溢れている。どれも自分(私)という人間が備わっていて、どのキャラクターにも寄り添ってしまう。それが故に、ほぼ全キャラクターに好感を持つことができない。他人事にできないのだ。

そしてやっぱり牛尾憲輔氏の音楽が素晴らしい。ピアノ本来の音、風の音、擦れる音、鍵盤の中にある木製のハンマーの音、全てが融合したことによって本作が光っていると言っても過言ではない。山田尚子の演出に彼の音楽はこれからも欠かすことはできないだろう。
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