マツタヤ

ウィッチのマツタヤのレビュー・感想・評価

ウィッチ(2015年製作の映画)
4.0
1600年代のアメリカ、セイラムの有名な魔女裁判を舞台にした話し。

まさしくアメリカという国が誕生しようとしていた時代。本映画のサブタイトルにもなっているニューイングランドは、宗教改革後に誕生したプロテスタントを背景に当時イングランドで居場所を失いつつあったその中でもさらなる急進派のプロテスタント達がオランダに逃れ、そこでも異端者として扱われ、いよいよ行き場が無くなったことで、聖書の出エジプト記のイスラエルの民のように彼の地エルサレムを探し求める旅に出てようゆく行き着いたアメリカは約束の地、エデンの園、新たなエルサレムだった。ピルグリムファーザーズと呼ばれる本国イングランドで主流派から分離してきた急進派がどういった人達かはこの映画の主人公達として描かれている。アメリカという国と宗教との強い結びつきやその歴史。宗教という目的で上陸した人たち。

そのような時代にあったセイラムの魔女裁判は、自分の身を守るために他人をおとしめたりする人や利己的に利用した人たちもいるかもしれないけれど一説によると自分は本当に悪魔と個人契約を結んでいたと信じ、法廷でこの場から自分を連れ去ってくれとサタンに大声で呼びかける被告人もいたとも言われているらしい。どっちも本当かもしれないし、どっちも嘘かもしれないけど、この映画を見ていると前者のような気がしてくるような感じがした。
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