紅茶

エヴォリューションの紅茶のネタバレレビュー・内容・結末

エヴォリューション(2015年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

『エコール』が好きで、
他の作品はどんなのかなと観たんですが、
共通する怖さと耽美さだった。
あと、
生殖の神秘とおぞましさについてを
すごく綺麗にホラーにするなぁ。
(『エコール』も含め)
そしてまた強い拒否感も感じる。
その潔癖さと冷たさが好きです。
エコールと同じく、
母親と若い男が絶対に出てこない。
徹底した「母親」の排除から染み渡る母親に対する不信感よ。
そしてグロテスクであってもどこか清潔な美しさ。なんだろうこの滲み出る汚濁への嫌悪。

今回の、男児に出産をさせる
という発想からはじめて
この監督って女性か!!
とやっと気がつきました。
エコールでもフェチが見え隠れしてもなぜかいやらしくないなと
思っていたけれど
それはそのへんか。
消費的でない。

そして妊娠・出産について痛々しく
(ゆるっと美しい生命賛歌ではなく)
怖く描くのは
すごく当事者的なのだ。


とはいえ「作りたい画」が先で
話はあとなんかもなと思いながらみました、
絵画のような完璧な画の連続。
正直話はおまけでした(わたしには)

ステラ役の人(ロクサーヌ・デュラン)ほんとうに、
フィリッポ・リッピとかボッティチェリのマリア像に出てきそうな面差し。
絵じゃなくてほんとにこういうお顔のかたがいるのね!!!と
出てくるたびに感動してました(美しい)
女性はみんなルネサンス絵画のような眉毛(たぶんブリーチしとる)
全員同じ服装、
そのへんも『エコール』で痺れた設定と同じ。
こっちもこっちで美しい。
そしてエコールは森でしたがこっちは海。
どんな舞台でも素敵ですわ。
また他も観よ。
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