けーはち

エイプリル・ソルジャーズ ナチス・北欧大侵略のけーはちのレビュー・感想・評価

3.4
デンマーク製の戦争映画。「ナチス・北欧大侵攻」と大作煽りの強い邦題がついているが、多分、本作の関係者は誰1人そんな風に思わないだろう。1940年4月9日、デンマークはナチの侵攻を受け6時間未満で降伏する。ナチの将校に「政府が降伏したのに何で抵抗してんの?」みたいに言われる始末(現場の兵隊は知らなかった)。ナチにすりゃ通り道程度の感覚。

本作の主人公は自転車🚴部隊(平坦なデンマークは自転車大国)。花咲く田園風景をえっちらおっちら自転車こいで移動したり、ドイツの機甲師団相手にあっさり圧倒されたりする光景は言っちゃ何だがのどかである。それでも戦争は戦争であり、兵隊や市民の死が唐突に呆気なくポツリポツリ描かれる。小国の諸行無常を淡々と語る、小粒だが沁みる映画。