MaruyamaRyo

シング・ストリート 未来へのうたのMaruyamaRyoのレビュー・感想・評価

5.0
映画館出た瞬間、サントラ買った。
これぞ最&高。
取り敢えずこの曲聞いて、惹かれる人は観に行くべき。
https://youtu.be/fuWTcmjnEGY

見る前は、モテキのような懐メロをガンガン流す映画だと思っていた。確かにちょっとヒット曲も流すが、あくまでもこの映画はオリジナル曲で勝負している。しかも80年代のエッセンスをふんだんに詰め込んで。
ここまでオリジナル曲が魅力的なのは、個人的にロッキーホラーショー以来。

一方、バンド映画でやりがちな、
楽器が全然できないくだり、
メンバー集めの苦労、
メンバー間のいざこざ...は潔いほど無い。そもそも初っ端からメンバーの音楽スキルがクソ高い。

代わりに何が書かれているかというと、曲作りシーン。
主人公がギターでつま弾き出すと、相棒も途中からピアノで入ってきて曲が出来ていく。そこが素敵だった。ジョンとポールもこうやって曲作りをしたんじゃないかという妄想も。

無理矢理な展開もあるが、それを突っ込むのは無粋だと思う。曲の説得力と映像とのマッチングにねじ伏せられる。BECK実写版作ったやつはマジで見習ってほしい。

イジメっこの奴らとの関係もきっちりスッキリさせてくれるし、ラストもこれぞ青春!な展開でたまらねえ。

基本的に清々しい作風なのだが、出てくるキャラは皆んな暗いものを背負っている。
80年代、日本はバブルだが、アイルランドは大不況だったらしく、同じ格好していても「反逆」という意味合いが強かったんだなと思った。

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音楽も完璧だが、主人公のキャラクターも心に響いた。一見いじめられっ子風だが、過酷な現実から目を背けず、向き合い、リスクを受け入れて次に向けて行動していく姿には感銘を受けた。
劇中、内面も外見も音楽スキルもどんどん成長していくのが最高。
MaruyamaRyo

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