フィルマークスをしてなければ見てなかったであろうイギリスの傑作映画(^^)
眩し過ぎる青春…いや青春という言葉で片付けてはいけない。これから新しい音楽の歴史を作ろうとしている若者たちの物語なのだから…。
ジャケットの少年たちがもうみんな愛し過ぎて胸がギュッとなります。
はみだしモノとかいじめられっ子が音楽やって輝いてく話でしょ?と思っていたら、そんなただの成長ストーリーじゃありませんでしたm(__)m
大不況下のダブリンで、父の失業…離婚危機に遭い、名門校から荒れた高校に転校させられたコナー(フェアディア・ワラッシュ)は、ロックの聖地である隣国ロンドンの音楽と触れるのが大好きな時間。そんな少年が、とあることをきっかけに仲間とバンドを組んで…というストーリー。
どん底にいる中で生まれる飢餓感というのでしょうか…希望に飢えた心から紡がれる音楽たちが本当に素晴らしい。感情の揺れ動きや魂が見事に表現されています。
主人公のコナーを演じるフェアディア・ワラッシュがとにかくいい、ひたすらにいい!荒れた学校に入れられて初日からやりこまれても、どこ吹く風。意外に肉食で、おちゃめ、お兄ちゃんが大好き。弱々しいいじめられっ子じゃない。なんて魅力的なキャラクターなんですか!
しかも、彼は映画初出演。監督、原石見つけるのうますぎですね。その他のキャラクターもみんな個性が立ってて最高。出演作が少ないメンバーも多いですが、みんな粒ぞろい。
特に私が心惹かれて止まなかったのは、オレンジヘアーのダーレン(ベン・キャロラン)♪ふわふわの巻き髪&矯正中の歯がチャームポイントの、グループの総指揮官。チャーミング過ぎですし、最初の登場シーンですでにノックアウトされました。
ディズニー映画に定番で出てくるような、主人公を導く小さい動物や妖精みたいなキャラぽくないですか?監督も容姿重視でオーディションで即決した的なことがブルーレイの情報に入ってました。彼が登場するシーンで、これから始まる冒険物語に一気に期待感が高まります。
コナーの歌もちょっと不安的な時があって、でもそれが最高にいいんです。歌のうまさって、音が完璧にとれてるとかブレスのテクニックがどうとか、そんなんじゃなくて、歌詞にどれだけ感情移入して、気持ちとかメッセージとかが伝わることだと思いますが、彼の歌にはそれがありますよね。
そういう「聞かせる」力のある演者たちのバンド演奏は本当に魅力的で、すごく贅沢な時間でした。もちろん楽曲も購入し、作業用BGMに大活躍してます♪
イギリス映画もインド映画も、フィルマークスをしてなかったら知り得なかったので、感謝(^^)!