かっこいい…
これほど音楽の素晴らしさを感じた映画はなかなか無いし、これほど仲間と音楽がしたいって思える映画もなかなか無い。
一目惚れの勢いと流れで、寄せ集めの仲間とバンドを組む。
10代だからこそできる一直線な行動力には素直に尊敬するし、主人公の真っ直ぐな思いを歌にする姿は純粋にかっこいい。
他方面から簡単に影響されて、簡単に周りに流されたり、ろくに中身もつくれてないのに偉そうなこと言っちゃったりとか、
思春期ならではの不安定な心情と、そこから徐々に成長していく様が凄くリアルに描かれてました。
そして、それがバンドの成長とリンクしているのも素晴らしい。
テンポが不安定で歌も上手くなかったところから、徐々に安定感が出てきて歌も上手くなっていく成長を、あからさまに映すのではなく、さらっと映しているのも粋だなって思います。
さらに、キャラクター1人1人を深掘りしてるわけじゃないのに、みんな魅力があって応援したくなる。
特に、兄貴がめちゃくちゃ魅力的。
ちゃんと主人公たちの年齢層に合った言葉選びができている脚本も素晴らしいです。
あと、曲がどれもこれも最高に良い。
すべて心に響いたし、心に残らなかった曲が1つもない。
その中でも「Drive It Like You Stole It」を歌うシーンは本当に良かった。
主人公の抱える悩みと葛藤をすべて吹き飛ばす妄想のライブシーンは非常に爽快感と楽しさがあって、
そこから、彼女の来ない現実に戻る流れは、切なくも辛い主人公の心情が見事に反映されてました。
バンド仲間の家に行って歌詞を作ったり、仲間と集まって練習したり、ライブをやりきって仲間とハグしあったり、
すべてのシーンに、おしゃれでカッコいい青春が詰まってる。
やっぱり音楽って最高だな。
心の底から仲間と音楽がしたいと思わせてくれるほど素敵な音楽映画の傑作でした。
ストーリー ★★★★★
キャラクター ★★★★★
演技 ★★★★☆
映像 ★★★★☆
演出 ★★★★★
音楽 ★★★★★