ちぃ

パターソンのちぃのネタバレレビュー・内容・結末

パターソン(2016年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

★3.7 パターソン、彼の一週間を切り取った話。
彼はバスの運転手。毎日同じことの繰り返し。しかしそこには妻がいて犬がいてバーがあって詩があった。彼は時間を見つけては一冊のノートに詩を書き留めていた。ある日、たまたまソファーの上にノートを置きっぱなしで出掛けてしまい、犬にボロボロに食いちぎられてしまう。パターソンは脱け殻のようになってしまうがたまたま出会った日本人に新しいノートをもらい再び詩を書き始める。
話にしたらこれだけなんだけど、あまり自分の感情を表に出さない彼が落ち込む姿、彼の生活に彩りを添えていた詩たちを失った所を見ていて自然と涙が出ていたことに自分で驚いた。こんなたんたんとした話なのに。
彼がバスの中で乗客の話を盗み聞きして微笑むシーンが好き。最後の永瀬正敏に出会うシーンが唐突なんだけどスッと入ってきた。
彼の奥さんの言動がどうしても好きになれない。彼女が自由過ぎて、なにも言えない夫みたいなパターソンもどこかちょっとと思うんだよな。本当に愛してるの?パターソンさんと。
詩って失うと同じようなものは書けても決して同じものが書けないんだよねとパターソンに声をかけたくなる。
ちぃ

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