えばら

パターソンのえばらのレビュー・感想・評価

パターソン(2016年製作の映画)
4.5
多分、観たタイミングがぴったりだった。
瞑想のようであり啓発的でもあった素晴らしい映画体験。

「毎日が、新しい」。素敵なキャッチコピーだ。
退屈で平凡なように見える日常だけど、そのどれも同じではない。まるでカーテンに描かれた円のように、ところどころに出て来る双子のモチーフのように、同じように見えて実は違うものだ。

クリストファー・ノーランやリチャード・リンクレイターのような時間を操る監督はたくさんいるけど、ジム・ジャームッシュの操り方はいつだって丁寧。ドラマチックさはないのにずっと画面に惹きつけられる。
靴の汚れすら美しく見える尊い日常を追体験しました。

資本主義の崩壊前夜みたいな世界になってきたけれど、人類が長い間求めてきたしあわせの形って、これなのかもしれない。
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