多分、観たタイミングがぴったりだった。
瞑想のようであり啓発的でもあった素晴らしい映画体験。
「毎日が、新しい」。素敵なキャッチコピーだ。
退屈で平凡なように見える日常だけど、そのどれも同じではない。まるでカーテンに描かれた円のように、ところどころに出て来る双子のモチーフのように、同じように見えて実は違うものだ。
クリストファー・ノーランやリチャード・リンクレイターのような時間を操る監督はたくさんいるけど、ジム・ジャームッシュの操り方はいつだって丁寧。ドラマチックさはないのにずっと画面に惹きつけられる。
靴の汚れすら美しく見える尊い日常を追体験しました。
資本主義の崩壊前夜みたいな世界になってきたけれど、人類が長い間求めてきたしあわせの形って、これなのかもしれない。