えばら

ラストナイト・イン・ソーホーのえばらのレビュー・感想・評価

4.0
え?あっ、そっち系のホラーね。(怖くはない)

日本でいう歌舞伎町的な場所らしいソーホーを舞台に繰り広げられる耽美な物語。ネオンの看板に潜む社会の闇を、コミカルに映し出す。

エドガー・ライト先輩の演出がキレッキレです。カットの移り変わりが綺麗だし遊び心も満載で、まるでジェットコースターのよう。脚本書いてる時から「次はどんな風にカットを繋げようかな」とか考えていたんだろうな。

60年代を彩る最高の音楽が散りばめられてミュージカル調であることから、一見すると老若男女楽しめる映画に見えるけど、意外と社会派でメッセージ性も強かったりする。
ただ、何故か背伸び感を拭えない。なんか浅い。
エドガー氏よ。君の得意分野はそこじゃないから頑張らなくていいと思うよ。観客としてどんな気持ちになれば良いのか分からなかったもん。

『ジョジョ・ラビット』以来のトーマシン・マッケンジー。爆裂に可愛い。そしてマジで演技上手い。特にお婆ちゃんとの電話のシーン。口では「大丈夫」と言いながら、表情が全く大丈夫じゃない。大げさな演技でもなく、非常にリアル。今後の映画界を引っ張っていってほしい。

名作映画のオマージュが多用されるだけに、粋なオチでした。大満足。
えばら

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