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パターソンのliamのレビュー・感想・評価

パターソン(2016年製作の映画)
3.7

監督は「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」のジム・ジャームッシュ。主演は「ミッドナイト・スペシャル」のアダム・ドライバー、「エクソダス:神と王」のゴルシフテ・ファラハニ。他には「キャリー」のバリー・シャバカ・ヘンリー、「後妻業の女」の永瀬正敏などが出演。

ニュージャージー州パターソンでバスの運転手をしているパターソン(アダム・ドライヴァー)は、朝、妻のローラ(ゴルシフテ・ファラハニ)にキスをすることから始まる、変化のない毎日を過ごしている。そんな日々の中でパターソンは、周囲の会話やマッチ箱といった何げない物事に着想を得た詩をノートに書き留めていた。

何気ない日常を切り取った映画。日常的に詩を書いているバス運転手の話。

パターソンに生まれパターソンで育ったパターソンは毎日平凡な生活を送っており、その1週間を切り取った作品。 
その生活の通り、パターソンが書く詩も日常を切り取った平凡だが優しい気持ちになるもの。 

本作は監督がパーソニズムに影響され作成したらしく、パソーニズムの詩のような作品になっている。平凡な毎日の中に少しだけいつもと違う出来事がおこる。
平凡ながらも少しのアクセントがある日々。その地味な美しさをこの映画は描いていると思う。

穏やかで少々内省的なパターソンと比べ、ローラは色々な事に挑戦するタイプ。その対比が物語にアクセントを加えている。

本作に登場したブルドックはかなり良い演技だったけど、残念ながら撮影後ガンが発覚したなくなってしまったらしい。残念。

不思議と観ていられる映画。
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