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ナイトメア・アリーのliamのレビュー・感想・評価

ナイトメア・アリー(2021年製作の映画)
3.7

監督は「シェイプ・オブ・ウォーター」のギレルモ・デル・トロ。出演は「リコリス・ピザ」のブラッドリー・クーパー、「ドント・ルック・アップ」のケイト・ブランシェット、「マグダラのマリア」のルーニー・マーラ、「密航者」のトニ・コレットなど。

ショービジネスでの成功を夢みる野心にあふれた青年スタンは、人間か獣か正体不明な生き物を出し物にする怪しげなカーニバルの一座とめぐり合う。そこで読心術の技を学んだスタンは、人をひきつける天性の才能とカリスマ性を武器に、トップの興行師となる。しかし、その先には思いがけない闇が待ち受けていた。

序盤から監督特有のダークな感じが漂っている。今作はいつもの様な超常現象やモンスターは描かれず、ただただダークな作品になっている。

スタンは冒頭10分間ほど全く喋らない。後に彼がどの様に出世していくかを考えると変だが、それ故に彼が元々何も持っておらず努力して勝ち取っていったことが分かる。
ただ次第に彼は自らを過信するようになり、仕舞いには憐れんでいた存在になってしまう。
その身の堕ち方は見事で自業自得共言える。

ラストの終わり方は胸糞悪くて最高。この主人公にお似合いの終わり方だった。
あのラストシーンは一発で撮ったものらしく、ブラッドリー・クーパーの凄さが分かる。

キャストは豪華で皆ハマり役。全員が良い演技をしていた。

ダークな転落映画。
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