ゴン吉

花、香る歌のゴン吉のレビュー・感想・評価

花、香る歌(2016年製作の映画)
4.0
男性しか許されなかった韓国の伝統芸能パリソリの唄い手になることを夢見た実在の女性チン・チェソンの波乱の人生を描いた物語。
ぺ・スジがヒロインを演じ、リュ・スンリョンが共演。

朝鮮王朝時代末期、母に連れらた幼女が雪の中を歩いていた。
彼女は、パンソリの物語のヒロインに自分を重ね、また謡い手に「思う存分泣け 涙の後には笑顔になれる」と声をかけて貰ったことが切っ掛けで、自分もパンソリの唄い手になりたいと決心する。
当時、女性がパンソリを唄うことは禁じられていた。
成長した娘(スジ)は、恋する暇もなく、男装してパンソリの師匠の下で厳しい修業を積む。
景福宮の落成宴で大院君の前で唄う機会を得るが、重圧で声が出ず……
それから年月が過ぎたある雪の日に……

韓国のアイドルグループ「miss A」のスジがヒロインを好演しています。
韓国の伝統芸能”パリソリ”がよく分かる作品。
日本の能や歌舞伎もそうですが、伝統芸能で女性が活躍するのは並大抵のことではなく、時には命を賭けることも。
師匠はもとより3人の兄弟子達がみんな良い人たちで心温まります。
ラストは切なくもしみじみと心に響き、涙が頬を流れるラブストーリーでした。
「私の前に”花を咲かせたい”と ひとりの女子が現れたのです あの子は いえ、あの花は まだ つぼみにすぎませぬが いつか香しい花に なるでしょう」  

2022.3 韓国映画上映会で鑑賞(字幕)
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