さぁ

まあだだよのさぁのレビュー・感想・評価

まあだだよ(1993年製作の映画)
4.8
内田百閒が主人公。内田百閒ってこんなに生徒たちに慕われてたんだなー。摩阿陀会でこんな会話してたんやー。こんな家に住んでたのかー。猫がいなくなった時こんなに悲しかったんだなー、って。繊細で思いやりのある人だったのがわかって、それが知れてずっとワクワクした気持ちで見てた。嬉しい。
最後の摩阿陀会で、小さい子ども達へ言葉を伝えるのが、本当に良い先生なのを物語ってた。良い先生の事は一生忘れないもんだ。こないだね、病院で中学校の時の先生が居たの。最初は全然気づかなかったんだけど、名前呼ばれてるの聞いて、あと変わらず物凄くふっくらしてるから気づいたの。向こうは気づいてないんだけど、遠くから見て、あぁ、元気そうで良かったなぁー、って。懐かしいあの気持ちになった。まぁそんな感じ。
私が今、内田百閒にはまってるから、大好きな映画になった。黒澤明は「夢」がすきだし、この映画を撮ったのも頷ける。凄く内田百閒だった。あったかい。みんなの思う黒澤明のイメージとか期待とか、そんな事じゃなくて、撮りたいものがこれだったのが切なくて泣ける。
奥さんとのあの狭い狭い小屋での四季、綺麗すぎてすき。
さぁ

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