このレビューはネタバレを含みます
“私の心にその指が、触れた”
主婦である小夜子の行動は常軌を逸している。はじめはちょっとした出来心だったのかもしれない。それがいつしか執着となり、ついには狂気に変貌を遂げていく。
髪を触られた瞬間に彼女の中で何らかのスイッチが入ってしまったのだ。きっと理性やモラルは何の歯止めにもならないのだろう。そんな彼女がいつもどこか冷静なのがなんとも不気味である。
ある日夫から「部下が君の料理を褒めていたよ」と知らされた小夜子。
また、彼女の中でスイッチが入ってしまったようだ。