まりも

ザ・コンサルタントのまりものネタバレレビュー・内容・結末

ザ・コンサルタント(2016年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

主人公が自閉症であり、それ故の苦悩がきちんと(けれど思いの外あっさりと)描かれている。特殊能力のように扱われるのは嫌な人は嫌だろうけれど私は好きだった。
主人公が自閉症であると知った軍出身の父親の「優しくない世界で生きるやり方を教える」という言い回しが多くのことを物語っていた。苛烈な世界で生きる主人公たちだが、優しい世界で生きる方法を身につけていたらそれはそれでぬるく安全で「しあわせ」な世界で生きることができたのだと思う。けれどそれは本当に本人の幸せだろうか。きっと己の能力を活かし生きるのも幸せであって然るべき。
結局のところ、主人公自身が「自分の幸せのために生きる」というタイプではないしそういうお話ではないので、これが正解か否かはあまり問題ではない。
雰囲気としてはATARU×アウトローでとても説明的。伏線が割ときっちり回収されるのでスッキリする。
しかしなんと女っ気のない男くさい映画だろう。それでもとてもスタイリッシュ。細かいところだけれど少年時代の主人公がいじめっ子に立ち向かう場面でシャツがズボンからはみ出ているところなんかが妙にリアル。そんな筋肉眼鏡映画。
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