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ザ・コンサルタントのKEYのレビュー・感想・評価

ザ・コンサルタント(2016年製作の映画)
3.7
田舎町のしがない会計士クリスチャン・ウルフにある日、大企業からの財務調査の依頼が舞い込む。

調査をしたウルフは重大な不正を見つけるが、その依頼は何故か突然一方的に打ち切られてしまい、さらにその日から、ウルフは何者かに命を狙われるようになる。

実はウルフには、世界中の危険人物の裏帳簿を仕切り、年収10億円を稼ぎ出す命中率100%のスナイパーという、もう一つの顔があったのだ。(Wikipediaから抜粋)

この映画はアクション映画の様な印象があり公開後スルーしていたのだが、その裏の顔は良く出来たミステリー映画だった。
主人公のウルフが調べていくある会社の不正も徐々に暴かれていき、それと同時にJK・シモンズが演じる財務省犯罪捜査部がウルフの正体に迫っていくのだ。
ミステリー映画が苦手で、登場人物の関係を理解するのに時間がかかったが、今作にはそんな方でも楽しめる様な社会派ドラマとしての側面がある。

物語は今作の主人公の殺し屋としての仕事のシーンから始まる。いつもの言葉を呟きながら…そしてシーンは変わり、幼少期。
パズルの1ピースが無くなりパニックになる、高機能自閉症の少年。勿論この少年こそが主人公なのだが、今作ではこの様な回想シーンが多く、主人公の自閉症と言う設定を深く掘り下げていく。
物語は決してリアルでは無いのだが、ベン・アフレックの演技が一役買っている。
この手の切り口としてはジョエル・エドガートン初監督作品『ザ・ギフト』が記憶に新しいが、物語の現実味に関しては後者が優っているだろう。
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