このレビューはネタバレを含みます
暗くて重たいバットマンの世界を、明るくて楽しい世界に置き換えたところがまず意外で新鮮でした。
そして、「バットマンって実は寂しい奴だよね?」とか「バットマンとジョーカーって恋人みたいな関係だよね?」みたいな、批評性のあるテーマを盛り込んだところも面白かったです。
それ故に、ただのパロディー作品に収まらない、深い物語性を感じました。
基本的にはバットマンが他者を認め、受け入れる話ではあるのですが、見ようによっては、ある男がトラウマを乗り越える話でもあるし、マッチョな英雄観に縛られた男が解放される話でもあるのでしょう。
バットマンという憧れはしても、共感はしずらいキャラクターを、多面的な角度から掘り下げる事によって、共感出来るキャラクターに仕立て上げたのは見事としか言い様がありません。
難点を挙げるとすれば、レゴムービーシリーズ特有の過剰な情報量ですね。
画面上の情報量も多いし、テンポが速いので物語や台詞の情報量も多くて、見ていて疲れます。笑
特に字幕版は文字を読む作業も加わるので、吹替え版の視聴をオススメしたい。
ロビン役を小島よしおが演じてるのは賛否ありそうですが、個人的には面白かったです。
時折、彼のギャグが挟まれると笑ってしまったし、彼自身の微妙にウザいキャラクターも今回のロビンと合っていて、なかなか良かったと思いますよ。