フランスの郊外にある寂れた町。
低所得者が住むアパートの住人達を中心とする6人の心優しいが孤独な人達の群像劇。
母子家庭のティーンエイジャー(ジュールベンシェトリ)と向かいの部屋に引っ越して来た落ちぶれた中年女優(イザベルユペール)。女優が若者に甘える感じの表情が秀逸、流石です。若者も映画一家らしく安定の演技。
冴えない中年男と不幸な感じの看護婦。夜中に病院の自動販売機に食料を買いに行かねばならないという設定がコミカルでシュール。
アルジェリア系移民で息子が刑務所か更生施設に入っているおばあちゃんと間違いで屋上に着陸してしまったNASAの飛行士(マイケルピット)。言葉の全く通じない二人の二日間。クスクスと息子の部屋(アメリカの若者と変わらないのだろう)、サッカージャージ。
エレベーター、定点観測の二人の若者。フランス語吹き替えのマディソン郡。
謎の音の正体。
兎角説明的になりがちな日本映画の対極にあるかも知れない。
私的にはツボな低予算映画でした。
