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リトル・マーメイドのannのレビュー・感想・評価

リトル・マーメイド(2023年製作の映画)
4.0
オリジナルの方にはなかったラテンの雰囲気が個人的には最高に好きだった


『人間と人魚、住む世界が違う2人が一緒になることに対して周りに反対される』

この2人は物理的に住む世界が違うと表現されているが、
このような表現は現代社会でもよくある事に気づいた。
(相手の方の家柄や職種、人種差別による反対等)



また、ストーリーの大筋はオリジナルと変わっていないが、
今のこの時代に多様なキャストで映画化され、なおかつ自分が大人になってからもう一度見る今回のリトルマーメイド は、
多様性が大切にされているこの時代にとても影響力を与える映画だな思いました


当時のオリジナルの方ではエリックもアリエルもみんな白人の設定だったため、
『人間と人魚』という全く違う世界の生き物同士だったのにもかかわらず、2人が惹かれあっていく場面もどこか『同じ人間』なような気がして何も違和感を感じていなかったが、


今回の実写版エリックとアリエルは肌の色が違う2人だったため、陸に上がった後も元々2人が違う世界の生き物だった事が子供でも視覚的に分かりやすかったなと感じました。



そしてラスト、
人魚と人間が一緒に海辺に映るシーンを見て

実はオリジナルアニメの頃から、
『多様性』について訴えかけていた映画だったのかもしれない、と気付く事ができました。


このように多様な国の方が起用される事で改めて、人は見た目じゃないことがストーリーからもキャスティングからもとてもシンプルに感じることができた素敵な映画でした。



IMAXの字幕で観ましたが
ずっと楽しみにしていたハリーベイリーさんの歌声と演技には鳥肌が立ち
映画序盤、『パートオブヨアハート』の時点で感極まって涙が流れてしまいました。



『ポリコレ』について意見も色々ありますが、
オリジナルに忠実に『見た目』だけで選んでしまい、アリエルらしくない歌声や表情の方になっても賛否両論出てしまうと思います。


オリジナルのアリエルのような澄んだ歌声やまっすぐな性格、喜怒哀楽はっきりとした表情を表現される素敵な女優さんであれば
誰が演じようが関係なかったんだなと観れば分かる、映画だと思います。


私たちはアリエルの見た目が好きだったわけではなくて
あの歌声やまっすぐな性格を好きになっていたはずだったから。

映像や音楽も綺麗で
とっても素敵な映画です。
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