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リトル・マーメイドのmanamiのレビュー・感想・評価

リトル・マーメイド(2023年製作の映画)
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アニメ版は1989年の1作目から2008年の3作目まで鑑賞済み。
大筋は1作目をなぞった上で、かなり多くのシーンを追加することで、アリエルとエリックが互いを理解して惹かれあっていくのが伝わってくる。それに彼女が声を奪われてる間の思考や感情を、情景描写でなく歌で表現するから、そこにもそうとうな時間を割く。
結果、アニメ版は90分未満だったのが、こちらは2時間超えに。その丁寧さでより子どもたちにも分かりやすくなってもいるから、良くも悪くもといったところか。
期待していた通り、音楽はうっとり夢見心地になれるほど美しい。アニメ版を彷彿させるダンスや構図も嬉しい。ショーアップされたUnder the Seaはその最たるものだろう。現代的なスカットル・スクープ‼︎も笑える。
映像も素晴らしいけど、海底のシーンで偽物っぽさが目立つことがあるのが残念。セバスチャンとフランダーのビジュアルも違うんだよなぁ。
吹替版、セバスチャン役の木村昴は良かった!事前情報入れてなかったから、山ちゃんじゃないのかって一瞬がっかりしたけど、キムスバの熱演でそんなのすぐ吹っ飛んだわ。
トリトン王の大塚明夫はもちろんシブかっこいいし、他のCVも良かった〜。エンドロールには王林とか天才ピアニストとかの名前もあったけど、何の役だったんだろう?そのためにもう一度…とは思えないけどね。
キャラ的にはグリムズビーも良い。最初はただのガンコ執事に見せておいて、馬車あたりからぐいぐいギャップ萌えとなるのはお見事。

新しい世界を恐れずに踏み出す勇気。自分とは違うように思える人たちを受け入れる勇気。そういうテーマを考えても、「アリエルのビジュアルはこれじゃない」って言ってた人たちって、ほんと何なんだろう?腹が立つとかの前に、その思考回路がまったく理解できないわ。新キャストを否定するほどアニメ版が好きなのに、そのメッセージは伝わってないのか?甚だ謎。

5(1715)
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