このレビューはネタバレを含みます
二転三転、翻弄されつつ、ついた嘘の取り返しのつかなさ、それによって行き場を無くした感情の移ろいが見事に表現されてた。
モノクロから始まりカラーへと、そしてまたモノクロへと戻っていくその映像表現とスムーズさ。
アンナの感情の浮き沈み、高揚と落胆、それらを台詞ではなく色で演出するというシャレオツさには参った。
相手のことを想ってついた嘘が結果的に自分を苦しめることになったり、真実を伝えることで生まれることもあっただろう愛があったりと、少しのすれ違いの切なさをこれでもかという演出で加速させる素晴らしいロマンス映画だった。