まる

冷たい熱帯魚のまるのレビュー・感想・評価

冷たい熱帯魚(2010年製作の映画)
5.0
グロいはグロい。これが見れたら大抵の映画はイケるだろう。でもグロいけど美しい映像。

本当にあった事件をもとに描かれている。
何度も言うが園子温の描く人間の愛と狂気は本質を抉るようでグロテスクで美しい。

なによりタイトルセンスがいい。当然魚は冷たいが、なぜ熱帯魚の前に冷たいと言う形容詞をつけたのか考えてしまう。
人の内面的な冷たさ?世界は残酷なんだ痛いんだと言う意味での冷たさ?

暴力の獲得により周りの人間との立ち位置における高みを獲得する狂気の男。
でんでんの不気味でにこやかな演技が恐ろしい。主演俳優も地味で平凡で弱々しい男の変貌ぶりが凄まじかった。

最後は不思議な爽快感が味わえる。
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